2018年8月16日 (木)

【入院記その後】退院して~復職へ向けて

8/16(木)

入院中、ほぼ毎日何かを書いてたことに我ながら感心してます。
各記事のタイトルに【入院記●日目】と入れました。
ほぼ自分のための覚え書きですが、昨日退院したばかりとは思えないほど過去のことのように感じます。
退院前夜に読み返してたんですが、面白いかどうかは別として、記録としてはなかなかのものではないかと自画自賛。

身体はまだ痛みます。
座ってるとかなりキツい。
かといって寝転んでばかりだと座れなくなるかもしれないので、できるだけ座るよう、入院中から心掛けてました。
気付いたら寝転んでますけどね。

退院すると、やはり外の世界の刺激を感じます。
脳が活性化してる感じ。
ゲームの話ですが、入院初日からやってた「レイジングループ」、病院では遅々として進まなかったのに、退院して一気に進みました。あと少しでクリアだと思う。
さほど考えなくても書いてあることが頭に入ってくるようになりました。

次は9月初めに検査と診察があります。
問題なければ主治医に「復職可の診断書」を書いてもらい、人事担当に郵送します。
それを踏まえて、産業医、所属長、人事部長と私の4人で面談し、復職への手続き完了。

一定規模の事業所はその段取りが法律で義務付けられてるんですと。
会社側は従業員の安全や健康に配慮する義務があり、従業員側は会社が求める労働を提供する義務がある、とか。

だから、労働提供ができない状態に陥ると、復職する際に
「もう大丈夫です」
ということを証明する必要があるそうです。

会社が「復職しろ」と言うのではなく、従業員が「復職させてください」と言う形だととらえています。

前回は6週間入院し、自宅療養が数ヶ月。計5ヶ月離職しました。
よく「怪我や病気は神様がくれた休暇」と言いますが、前回の療養時はとてもそんな風に思えませんでした。
目がまともに見えない。ゲームしても画面がちゃんと見えない。
物事を覚えられないので、本を読めない。書かれている情景をイメージできない。
映画を見てもストーリーが頭に入ってこない。
加えてまともに歩けない。

主治医に無理しないよう言われてたので、歩く練習も1日に1時間ほど。
でも、その1時間が大変。
トイレやシャワーも大変。
年老いた両親に手伝ってもらわないと何もできない。
空き時間は痛みとの闘いです。

それに比べると、今は「神様がくれた休暇」と思えます。
痛いけど、昨年の意識が飛ぶほどの激痛と比べると、我慢できる痛みです。
痛いけどね。かなり。

まぁ、8月いっぱいは社会復帰へ向けたトレーニング期間ですね。
酒も1年半飲んでないので飲めるようにしておかないと。

今後も怪我の関連は
【入院記】
として記録していきます。
タイトルは後日変えるかもですが…。

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2018年8月15日 (水)

【入院記16日目】退院!

8/15(水)

退院しました。両親に迎えに来てもらい、その車中で書いてます。

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昨日昼過ぎからめちゃくちゃ痛みました。
夜7時ごろから、いったん安静状態に。
看護婦さんに背中を見てもらった時に、手術の傷痕に触られて悲鳴あげました。
傷はふさがってる。化膿もしてない。なのになぜ痛い?
あと、足の内側にピリピリした痺れを感じる。

今の痛みならトイレなど軽く歩く程度は構わないけど、さらに痛むようなら車イス出します、というくらい痛い。

それが夜9時前にふっと痛みが軽くなり、なんとか朝を迎えることができました。
そして退院。背中の手術痕は切り口6箇所。前にボルトを入れた時より傷は大きくなりました。
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入れる時より外す時の方が大きく切るんだって。

午前10時前に病院を出ました。
まだそれほど暑くないですね。
2週間ぶりのシャバだぜ。
前の退院時はラーメン食べたい、肉食べたい、本屋行きたいといろいろありましたが、今回は特にないな。
とりあえず自分の部屋に戻りたい。

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【入院記16日目】痛みはマルチタスク

手術直後はめちゃくちゃ痛かったのが今は時々ズキッとする程度。 喉元過ぎればなんとやらとはよく言ったもので、どんな痛みだったのか既に忘れてしまいました。人生で2番目にツラい痛みだったのは覚えてます。

前に「痛みは主観だからどうしようもない」とお医者さんに言われました。確かに。

具体的に痛い部位は腰、頭、両目左手です。足は筋肉痛だと思う。
「あちこち痛い」
というわけじゃなくて、腰の痛みが落ち着くとひどい頭痛がする。ほぼ同時に目の痛み、左手の痛みを感じます。

目の痛みは見え方がおかしい時に感じます。左手は当時は打撲と言われました。ここは痛いというより、痛い気がすると言った方が正確かもしれません。
頭痛はキツい。アイスクリーム頭痛を重くしたような、少し違うような。感極まった時のツーンとした痛みにも似てるけどちょっと違う。
どれも検査してもらったけど、異常はみつかりませんでした。

破裂骨折って、骨折の中でも重症だそうです。それがかなりひどい折れ方だったので、
「向こう数年間はどんな異常が出てもおかしくないほどの衝撃を受けてます」
と言われました。
要するに我慢するしかない。

さて、この1年半、ずっとどこかが痛いわけですが、一番強い痛みを一番意識します。
そこが落ち着くと、次に痛い箇所を意識する。
そしてまた一番の箇所に戻ったり、三番目の箇所を意識したりします。
だから、ある一瞬だけを切り取ると「ここが痛い」と意識してる箇所って1箇所のように思います。

これが、パソコンでいうところの「マルチタスク」みたいだな、と。

マルチタスクって、例えばWordとExcelを起動した場合、CPU内部ではWordの処理とExcelの処理は交互に行っているけど、処理が早すぎて人の感覚だと同時に処理してるように感じる、という処理方法です。
「同時に複数の処理はできない」
という点では人の脳と同じ。

腰がWordで頭がExcel状態。
ある時はWordを使い、必要に応じてExcelを使う。
ある時は腰が痛くて、時によって頭が痛い。
トータルだと、同時にあちこち痛んでるような表現になる。


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2018年8月14日 (火)

【入院記15日目】歩く練習

メモ帳に残ってたのでアップしておきます。いつ書いたものか不明なんですが、1年近く前のものだと思います。

ちなみに「リハビリ」とは処方せんが必要な治療行為だそうです。私の場合は「リハビリ」ではなく「歩く練習」と言われていました。
病院用語の「リハビリ」は何をするのか、経験がないので分かりません。

□■□■

寝たきりだったのは約2週間。歩く練習が必要と言われていたが「歩けなくなっている」という実感がないので、ぴんとこない。だが、実際に「歩いてみて」と言われ驚いた。足が床に根を張ったようで全く動かない。

まず、太ももが言うことを聞かない。足が上がらない。
足を動かせないことに気付くと、次に「どうすれば歩けるのか」を考え、「どう歩いていたか」を思い出そうとするが、思い出せない。
ただ「歩く」という意思があり、頭が身体に「歩け」という指令を出しているので、身体は歩こうとする。足が動かないだけだ。
そのため、全体の重心が前に動く。すると、頭の重みを感じる。頭が落ちるのではないかと思うほど身体がどんどん前に傾く。
歩行器があり、看護師さんもいる。転倒することはない。だが、かなり前のめりになるイメージだ。

「危ない!」と思った時に勢いで右足が一歩前に出る。雑草を根ごと引き抜くような感覚で、「メキッ」という音が聞こえそうなほどの強引さだ。
その一歩が出ると、前に傾いたバランスが身体の中心部に移る。前後のバランスが取れた状態だ。すると左足がやはり動かない。ただ、先ほどバランスが崩れると足が前に出ることが分かったので、体重を右足にかけ、重心を左前に移すと、左足が出た。
2、3度繰り返すと、今度はヒザが逆に曲がるのではないかと感じるほど固くなっていることを感じる。
もう足は動かず、SOSを出し車イスで病床に戻った。
□■□■

私は分かるんですが、分かりにくいかもです。
立っているだけの姿が「P」の字。右側が前だと思ってください。
前に体重をかけると、一歩前に出て「A」の字になる。これでバランスがとれてしまう。次の一歩がなかなか出せない。
この時点で足は生まれたてのバンビのようにプルプルしている。

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【入院記15日目】総合病院と開業医の違いー紹介状の話

8/14(火)

明日退院。
いま入院してる病院は家から遠いんです。
んで、治療が一通り終わったら家の近くの病院への紹介状をお願いしています。

当初は大きい総合病院を考えて頼んでいたんですが主治医から
「大きい病院を紹介するのはちょっと…。開業医にしてくれない?」
と言われました。

家にその旨を連絡して、どこかないか聞いたんだけど、整形外科ってあんまりない。
選択肢が少ないので、あとは設備などが充実しているかどうか。

うちの近所の病院と、少し離れた最寄り駅の病院と2つを紙に書いて、看護婦さんに「スマホでサイト見たけど知識がないので分からない。どっちがいいか教えてほしい」と頼みました。

そしたら医療相談スタッフの人が来て、私の希望を改めて確認して電話してくれたんです。

お盆休みだった…。

でも一つは院長が電話に出たらしく、大きな異常があれば近くの総合病院への紹介状を書きます、と言ってたそうです。

ならば、最初から総合病院への紹介状を書いてもらえればいいんだけど…。

それを言うと、
「大きい病院はしっかりした検査や治療がメーンなんです。そこで治療が一段落したら、開業医で見てもらって、日常のちょっとした相談などはそこで対応してもらうんです」
だって。

てことは、私の怪我は今後
「ちょっとした相談」
程度のケアで構わない、ということなんでしょうか?

「はい。大掛かりな検査などは必要ないというのが主治医の判断です」

へー。
「何かあれば開業医から総合病院に紹介状を書いてもらうことになります」
ですって。

総合病院は設備がしっかりしてるけど、書類中心に回っているので、掛かり付け医のような細かな相談には応じ切れない。また、待ち時間も長くなりがち。

開業医は設備的に対応しきれなくても、総合病院とは繋がりがあり、患者に合わせた対応ができる。何かあればすぐに相談に行けるなど、フットワークの軽さがある。

これが大きな違いだそうです。
へー。
でも、お医者さんとの距離が近いので、自分と合わなかった場合はどうなりますか?

「セカンドオピニオンが当たり前になっているので、そこから紹介状書いてもらうのは可能なはずですが…。言いにくいですよね」
ということで、2通書いてもらえることになりました。


ところで、隣のベッドのガラケーで音出してテレビ見る人、昨夜もやってたんで
「イヤホンつけて」
と言いました。3回目。
そして今朝も音出してた。
ちょっと待ってよ…。

見たら人がいない。枕の上にガラケー置きっ放し。空耳?
んー、と思ったんだけどやはり鳴ってる。
んで、看護婦さんに「なんとかしてほしい」と言ってたところに戻ってきて
「うるさいな。文句あんのか!」
と凄むんです。
あるから言ってんだろ。うるさいのはお前だろ。
「ワシのケータイに合うイヤホンがないんだよ」
って、知らねーよ。備え付けのテレビあるじゃん。イヤホンとテレビカード買ってきてそっちで見ろよ。
「ワシにテレビ見るなと言うんか!」
イヤホンつければ問題ないじゃん。
「備え付けのテレビだと光が迷惑だと思って遠慮してたのに!」
消灯前にテレビの光なんて気にならないよ。

その人、別室に連行されました。
看護婦さんは
「別室で聞いたら、私の耳では音が聞こえなかったんですが…」
と言うんで
「あの手の輩は現行犯じゃないと認めませんよ。昨日、現行犯で3回も言ってるわけですから」
「あ、そうか」
ということで、あちらさん別の部屋に移動。
本人は「こんな病院、出ていってやる!」って息巻いてたんだから、出ていってもらえばいいと思うんですが…。

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2018年8月13日 (月)

【入院記14日目】低刺激

8/13(月)

さきほどの午前9時すぎ、退院が決まりました。15日の朝です。
ただ治ったわけではないので、この後は自宅療養。手術から1ヶ月後を目処に診察があり、異常なければ制限解除です。
ただ、まだ主治医と話ができてません。うちの近所の病院への紹介状を書いて欲しいんだけどな…。

痛みは和らいできてます。薬が切れると痛い。隣の落ち着きのない人はガラケーのワンセグでテレビ見てました。イヤホンしろよ。

起床時間は6時。5時半くらいに目覚めたんですが、音を出してる。トイレ行ったついでに音が出てる現場を目視で確認したので
「音出さないで。イヤホンして」
さすがに一言。

退屈なのは分かるけど…。
イヤホン持ってるのは知ってるんです。テレビに差してた。
ただ、テレビは有料なんです。確か6分10円。それをケチってるから腹が立つ。あんたのためになんでこっちが我慢するの?

私はかなり我慢強いと思います。よほどのことでも、目をつぶることもある。
けど、また音を出し始めたから、さすがにキレました。
「ずーっと音が聞こえてるんですけどねえ。音が」
怒鳴りません。普通のトーンを心がけながら、可能な限りの殺意を込めて。

退屈することを知ってた私は本を数冊、ゲームに映画とアホほど持ち込んでます。
今のペースなら娯楽という点では3ヶ月くらい入院してられそう。
本と映画は2週間見当で用意し、ゲームは買いすぎた。
などと抜かりはありません。

ところが、落とし穴にはまりました。
手術直後は痛くて娯楽どころじゃない。
今は余裕が出てきたけど、病院って刺激が少ないんです。

まず、エアコンが常時効いているので温度差がない。せいぜい昼間は少し室温が上がる程度。暑くはないです。
騒音もほぼない。車イスや杖の音、看護婦さんの声などです。
見える景色は窓の外だけ。「青空だ」「曇りか」といった変化しか分かりません。
目に入る光量も窓際でも電気と窓からの光だけで一定。
見える景色は同じです。歩く練習をしてても同じ光景の中を延々と歩きます。

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じゃ、娯楽があった方がいいじゃん、と思いきや、逆に刺激を受け付けなくなってるような気がするんです。

前の退院時、「外の世界ってこんなんだったか?」と思うほど刺激が多くて驚きました。

空気に触れるだけでも肌触りがある。常に違う空気をまとう。気温差がある。数歩の距離でも体感気温が違う。車で迎えにきてもらったんですが、車窓の景色は凄い勢いで変わる。いろんな音が鳴ってる。

刺激に飢えてる状態です。
前回、退院が決まった時は嬉しかったけど、今回はそうでもない。

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2018年8月12日 (日)

【入院記13日目】たいくつ…。

8/12(日)


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入院して2回目の日曜日。痛みはずいぶん和らいでます。
というか、足が萎えてて歩行訓練中。9日に歩行器なしで歩き始めてから、1日4000歩以上は歩こうと頑張ってます。
病棟1周が150歩。食前食後に5周ずつで計30周だと4500歩。すぐ超える。
脛や太ももの筋肉が張ってます。

むしろ座ってる方がキツい。
腰にかかる負荷を調べてみました。スウェーデン生まれの整形外科医、アルフ・ナッケムソンという人が調べた数値が出てきた。

立位…100
仰向け寝…25
横向き寝…75
立って前傾…150
座る…140
座って前傾…185

なんか分かる。実感として分かる。
だからといって寝転んでばかりだと頭がぼーっとしてくるし、座ってないと座れなくなる気がする。

「怪我してる」と言うと、優しい人たちは椅子を勧めてくれるんです。
でも座るより立ってる方が楽な気がしてました。
やはり。

ところで、隣のベッドに短期入院の人が来ました。
「ワシの知り合い、ヤクザばっかりや」
などとデカイ声で喋り、なんか落ち着きがない。うーん…。こちらはPSVITAのカチャカチャする操作音も気にしてるんだけど…。

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2018年8月11日 (土)

【入院記12日目】久々のシャワー

8/11(土)

昨日の話ですが、手術後初のシャワーを浴びました。

その前に両親が下着などを持ってきてくれていたのですが、面会時間外だったので談話室で喋ってました。荷物も自分で運ぶわけで、かなり痛んでました。

見舞いは面会時間内に行きましょうね。
大部屋だと、誰かが身体を拭いたり点滴したりオムツ替えたりしてるんです。「患者の時間」ですね。
そこでキャッキャされると、さすがにね。

土曜、日曜は面会時間長めです。
前の入院時、隣のベッドの人の家族が朝から晩までずーっとキャッキャしてて、キレそうになった。
コンビニでカップラーメン買ってきて病室で食ってんの。ここ病室だよ。
周囲のことも考えろよ。それが嫌なら個室行けよ、と思った。
いまの病室は静かでステキ。

えと、シャワーですが、今は1人では入れません。
シャワーは「シャワー椅子」という介護用品を使って座って浴びます。
「シャワー椅子」って普通の椅子ですが、濡れても大丈夫で、かつ倒れないもの。

脱衣場の椅子でパンツ脱ぐんです。んで浴室のシャワー椅子に移ってコルセット外します。それを室外で受け取ってもらわなきゃならない。んで、脱いだ上着も受け取ってもらう。

身体を捻るのは厳禁なので、洗うのも大変。足は柄つきブラシでコシコシ洗います。
力の入れ具合がいまひとつ分からん…。

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洗い終えた後、身体を拭くタオルや上着、コルセットを取れないので、ナースコールで呼びます。身体を拭いたら浴室で上着を着てコルセットをはめます。
ぶらぶらさせたまま脱衣場に移動してパンツとズボンを履かせてもらいます。

だから、週2回です。それ以外は身体を拭いてもらいます。
座れるのである程度は自分で拭くんですが、背中や下半身、特に股間と尻は手が届かない。
これがなんとも。
やはり念入りにキレイにしておきたいでしょ。
でも、看護師さんに「念入りに」って頼めないでしょ。
少しずつ自分でできるようになってはいるんですけどね。

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2018年8月10日 (金)

【入院記11日目】病院のカイダン練習

8/10(金)

退院の日を先生と相談しなきゃ。

その前に階段の練習。今日から始めました。

…普通に登り降りできる。
つまんね。

いや、歓迎すべきことなんですけどね。

前回の入院時は歩く練習をかなりやって、ある程度自信がついた頃に、看護婦さんから自宅の環境をいろいろ聞かれました。

最低限の生活を送れるようにならないと退院させられない、という話も聞きました。

理由はともあれ。

当時はアパートの2階で暮らしてました。実家で療養するにしても玄関に至るまでに5段ほどの階段があります。Googleのストリートビューにちらりと写っているので、それを見せると
「これじゃ退院は認められません」
と言われました。
「家に入ることもできないですよ」
と。

アパートの方はともかく、実家は5段だし、親もいるし、「入れない」ということはないだろうと思ったんですが、とりあえず看護婦さんの言うとおりに階段の練習をすることにしました。
練習用の階段はないので、非常階段で。

いや、驚いた。
歩ける程度には足は上がるんです。
私の利き脚は右なので、右足スタート。
手すりを握って、階段を登ろうとするんだけど、まったく上がらない。

当時は杖をついていたんですが、左手で手すり、右手に杖。
足が上がらないなら身体ごと持ち上げてしまえ、と無理やり右足1段目。細かいことは覚えてないんですけど、ともかく腕の力をかなり使いました。

さて、残った左足。同じように身体を持ち上げると、今は身体の半分が下に残ってる状態だから、ものすごくバランスが悪い。だから、腕だけじゃなく、足の力でも身体を持ち上げないと…。
上がらない。

コンクリートのように固まった太ももを無理やり動かし、なんとか5段ほど。
「思ってたのと違うでしょ」
と看護婦さん。違いすぎる。

そこから降りる練習。
1段上に杖をつくことはできるけど、1段下に杖をつくには腰を曲げなきゃならない。
コルセットを着けているので曲がらない。身体をUターンさせているので、手すりは右手。
恐怖で足がすくむ。
左手、右足、左足のどれを最初に使えばいいのか分からない。

ともかく一歩降りると、腰にズシッと衝撃が走る。
残る一歩をどうすればいいのか分からない。
後ろ上から引き抜く感じだが、それをすると勢い余って前に落ちそうな気がして怖い。
普通の階段なので、クッションなどはありません。

なんとか初日の練習を終え、
「降りるのが怖い」
というと、
「身体を横向きにして降りましょうか」
と。
これだと、杖を持っている側を杖と足同時に下ろし、杖と足、手すりで支えながら、もう片方を下ろすことができる。
何より、視界が変わるため、「落ちる」という恐怖が少ない。

登り降りとも1段ごとに両足がそろう感じ。1段ずつなので、普通の人の倍以上時間がかかります。汗だくになるし。

今回はスッと登り降りできて、私も看護婦さんも
「めっちゃ普通ですね」
と拍子抜けしてました。

入院したら「退院までこんなに大変だったんだぜ」みたいな話があってもいいと思うんですが、考えてみたら、詳しい話はほぼ前回の入院時のものばっかですね。

ま、苦しい思いは少なければ少ないほどいいんで、かなりホッとしたのも事実です。

今日中に退院の話をしたかったんだけど、先生来ない…。

(表記ですが「足」は足首から爪先まで、「脚」は太ももから足首までを差します。が、一般的には太ももから先すべて「足」としても分かるだろ、と思って混在させてます)

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【入院記11日目】短期記憶領域の欠損

前回、記憶の欠落について書いた際に「物が覚えられなくなった」と書きましたが、今回はその話。

保険会社の人の名前など、始めて見聞きすることや、食後の薬を飲んだことなど、必要かなと思われることはとりあえず覚えますよね。
これらを覚えるのが短期記憶領域で、それは数時間~数ヵ月で消えます。その短期記憶の中で脳が重要と判断したことは長期記憶領域に保存され、知識や経験として自己を形成していく。

専門家ではないので、ざっくりしてますが、定義としてはそんな感じで話を進めていきます。

さて、「物が覚えられない」というのは、「短期記憶領域に物事を留められない」という状態です。

私のイメージでは、短期記憶領域って、壺のような形です。
とりあえず何でもそこに放り込む。その壺に入ったものしか自分の知識、経験にはならないので、必要と思った物事は全てそこに入れます。

必要な情報は何度も取り出し、反復、反芻するから、長期記憶となり、しっかり保管される。

けど、怪我で困ったというか、驚いたというか…。
その現象は「壺がザルになった」なのか「壺の底が抜けた」「壺が割れた」なのか分かりません。入ってきた状態のうち、少しは残るので「ザルになった」がしっくりくるかも。いずれにせよ、聞いたそばから忘れていく。
そもそも忘れたこと自体を自覚できない。
必然的に長期記憶にもならない。

前にも「まるで認知症」というタイトルで書いてますが、何度書いても書き足りないほど衝撃的だったんです。

そのわりに、怪我のことや前の入院のことを覚えてるのは、メモを取ってたからです。
「2月10日、コルセット着ける」
みたいに簡素なことしか書いてないし、仰向けにしかなれないから、読めない部分もかなりあります。
けど、このメモがなければ、おそらく何も覚えてなかったと思う。
それくらい何も覚えられなくなってました。

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